演算子の種類と使い方②(比較)【ゼロから始めるJavaの基礎~その13~】

前回はJavaの演算子のうち、四則演算と剰余を求める際に使用する演算子をご紹介をしました。

今回は前回の演算子の紹介の続きとして、表の右側に記載されている演算子をご紹介していきます!文系の皆さんでもいくつかは見たことのある記号が並んでいるのではないでしょうか?

演算子名称演算子名称
加算、文字列連結>より大きい
減算<より小さい
*乗算>=以上
/除算<=以下
%剰余==等価
++インクリメント!=非等価
‐‐デクリメント!論理否定


『>(より大きい)』『<(より小さい)』

これらは左辺と、右辺の数値の大きさを比較する記号でしたね。

Javaの場合でも記号の意味は同じですが、比較した結果が真偽値で表されるという特徴があります。このように左辺と右辺を比較して、結果を出す演算子のことをまとめて『比較演算子』と呼んだりします。

以前データ型についてのトピックに『boolean』というデータ型が出てきたのを覚えていますでしょうか?

この『boolean』というデータ型は『真(true)』か『偽(false)』のどちらか一方を表す場合に使います。早速サンプルを見てみましょう。

【サンプル】

boolean b1 = 10 > 1; 
// 『10 > 1』は式として成立するので、変数『b1』には『true』が代入される。
System.out.println(b1);

boolean b2 = 1 > 10; 
// 『1 > 10』は式として成立しないので、変数『b2』には『false』が代入される。
System.out.println(b2);

【実行結果】

サンプルのコメントにも記載しましたが、『>、<』の比較演算子で左辺と右辺を比較した結果、式が成り立つ場合(『真』になる場合)には条件式の結果である『true』が値として変数に格納され、式が成り立たない場合(『偽』となる場合)には変数には『false』が格納されます

Javaにおいて比較を行う演算子を使用した場合、式の結果は『true』もしくは『false』という値で表されるということを覚えておきましょう!

『>=(以上)』と『<=(以下)』

見たことがあるようで、見たことがないかもしれないのがこれらの演算子ですね(笑)

少し見た目は違いますが、これらは『≧、≦』と同じく『以上、以下』の基準で両辺の比較を行う記号と同じ意味の演算子です。

ちなみに『=(イコール)』記号は右側に記述する必要があり、逆だとエラーになりますのでご注意ください。

これらの演算子も式の結果を『true』もしくは『false』で返します。

『==(等価)』と『!=(非等価)』

これらの記号は左辺と右辺を比較し、『等しいか、等しくないか』の結果を『true』or『false』で返します

『==』は直感的に分かりやすいと思いますが、『!=』は慣れるまでは結果を取り違えやすいので気をつけましょうね。

【サンプル】

int num = 10;
	
boolean b3 = num == 10;
// numの値が10と等しければ結果は『true』となる。
System.out.println(b3);

boolean b4 = num != 10;
System.out.println(b4);
// numの値が10と等しくなければ『true』となる。

【実行結果】

『!』(論理否定)

『!=(非等価)』と似たような働きをもつ演算子が『!』(論理否定)です。

『true』もしくは『false』の値を持つ変数や式に付与すると、値を反転させることが出来ます。

こちらも『!=』と同じく結果を取り違えやすいので、早とちりしないようにしましょう。

【サンプル】

int num = 10;

boolean b5 = !(num == 10);
// 『num == 10』という条件式の結果を反転させてから代入している。
System.out.println(b5);

【実行結果】

今回は演算子の中でも特に『boolean型』という真偽値を扱うデータ型と関わりの深いものを扱いました。馴染みがないものばかりで、頭の整理が大変かもしれません。

いまいちよく分かってないと感じる方は、トピックをもう一度見返してみたり、サンプルコードの内容を自分で書き換えて、結果がどう変わるのかを試してみたりしてみてください。

書いてあることは全然頭に入らないのに、手を動かしてプログラムに触れてみると案外すんなりと理解できることもあると思います。

今回も最後までお読み頂きありがとうございました!

次回は『配列』というデータをまとめて保管しておける変数の仲間をご紹介します。